無料にすることによって稼ぐ

ケータイのコンテンツといえば着メロ・着うた、ゲーム、待ち受け画面などなど。高性能・多機能の携帯端末と増え続けるコンテンツやサイト。ケータイ市場は日々大きくなり、その成長率の高さからここにビジネスチャンスが埋まっていることは多くの人が感じていると思う。

女子高生や女子大生などパソコンをあまり使わない層がケータイのハードユーザらしい。ケータイで一山当てたい事業者はここにターゲットを絞って事業戦略を組むことが多いだろう。しかし、彼女達はそう簡単にはお金を払ってくれない。

「ちょっとまて!あんなブランド物をたくさん身につけている奴らが立った月200円のコンテンツを買わないなんてことはないだろう!」そう思う人もいるかもしれない。ましてやその有料コンテンツがとても魅力的なものであったら。

彼女達はあくまで高校生、大学生である。彼女達が身に着けているブランド品は彼女達のなけなしのお小遣いや数少ないプレゼントの機会で手に入れているのだ。したがって、他のことでは無駄遣いはしないらしい。ましてやケータイコンテンツみたいなものだったら。

ここでも疑問に思うことがあるだろう。「え、着メロ・着うたをよく利用するのはその層じゃないの?そもそもケータイって彼らにとって超大事なものじゃないの?」

その通りである。着メロ・着うたの利用は彼らの利用が大きな割合を占めている。ただしかし、彼女達は様々なサイトを巡回して無料のコンテンツを利用する。彼女達にとって携帯が重要なのは、友達とメールをやり取りしたりブログを読んだりといったコミュニケーションツールとしてであり、決してそれを補うコンテンツではないのならばほいほい金を払うはずがない。

さて、これではコンテンツを売る方としては困ってしまう。どうやって金を得るかだ。有料である限りコンテンツ利用の敷居は高くなってしまう。たった10円でも、無料との差の方が100円と200円の差よりも大きい世界だ。だったら無料にするしかない。無料にすることによりドンドン利用してもらう。そして収入は利用者数の多さによってもたらされる価値を利用するのだ。

利用者数が多いことによって利益が得られるモデルとして、一番最初にあがってくるのが広告であろう。モバイルインターネット広告の市場も急成長してきた。この市場にはサイバーエージェント等のネット広告代理店各社が参入している。

広告以外のモデルを実現させたサービスは私の知る限りではない。これを創出することができれば次世代ケータイサービスのメインストリームに慣れるのではないかと考えながら、同時に自分でもそんなサービスが作れないか思いをめぐらしている。